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夢二夜〜釣り人


どこか、銀河の真ん中のような場所で、釣り糸を垂らしていた。
浮きがわずかに浮き沈みするのを見つめながら、
背中越しに相方の気配を感じとっていた。
あたりには音がなく、自分で言葉を発することもなかった。
ただ黙って、周りの空気を感じとりながら、
いつからこうしていたのか、
いつまでこうしているのかわからないまま、
無言で長い問答を繰り返しているような時間が流れていた。
何度も何度も、問いかけて、
その度に背中越しの気配が何事か答えを返しているような気がするのに、
その答えをどうしても理解することが出来ないでいる。
何度も何度も、理解出来ない想いが波紋のようにあたりに散らばってゆく。
そしてまた長い時間が経ったような気がして、
ふと振り向くと、背中を合わせていたはずの光流の姿はどこにもなかった。



自分で見た夢の話第二弾。
漠然とした印象なので、適当に物語をつけてみました。
結構前に見た夢なので、前に書いた「人の口に門は立たず。」よりも
こっちの方が先に夢に見た夢だったかも。
忍はいつも、いつか光流がどこかに行ってしまうんじゃないかと
怯えているこどもみたいなところがある気がします。

ゆや/<070325>

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